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陽だまりの仮面 -嘘-

第5章 キラキラ

あたしはイジケ半分。

そのまま机に突っ伏して、ちょっとした、ふて寝。


隣りに座るだけで彼女って言うのなら

多分、彼氏は喋ってくれるような気がするんだけどな…。

てか、読書するなら別にあたしがここに居なくても良かったような気もするのは

あたしだけ?

別に喋るわけじゃないし、何かするわけじゃないし……。



……でも、何だかんだ言いながら。

喋って欲しいなーって思っちゃうけれど

相手して欲しいなーって思っちゃうけれど

あたしをすこーしでもいいから見て欲しいなーって思っちゃうけれど



でも、この誰も居ない図書室で花木君と2人っきり。


この空間も、嫌いじゃない自分も居て。

今、この時間もちょっと幸せを感じてたりもして。


ちょっと前だと、こんな状況は夢のまた夢。


それが、あたしの隣りで2人しか居ない図書室で読書。



……そうだよね。

欲張っちゃだめなんだよね。

今、この状況も先週に比べたら凄く幸せで1歩前進なんだから!




そう、思い直しながら腕の隙間から花木君をチラリ。






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