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陽だまりの仮面 -嘘-

第5章 キラキラ

真冬なのに、大きな窓から差し込むキラキラした陽は

すっかり春を思わせるような暖かさ。


その陽を何もせずに浴びてると



「ふわぁ~………」



そりゃ、当然欠伸も出てくるわけで。

欠伸も出てくちゃ、睡魔も襲ってきちゃうよね?



そのキラキラした陽にプラスされて




カチッ・カチッ・カチッ・カチッ………



やけに耳に響く時計の秒針音。



この2つが揃っちゃうと……



「ふゎぁっ……」



もう、欠伸は止まらない。


チラリと花木君を盗み見すると、全くあたしの事なんか興味を持ってなくて

ずっと視線は本へと集中。



……なんか……少し寂しいな…



なんて、心の中で、ボソリ。


隣りに座れたなら少しくらい構ってくれてもいいじゃんか。

少しくらい話してくれてもいいじゃんか。


って思う癖に、本人には言えないヘタレなあたし。




……ハァ…辛っ。


もう、いいや。







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