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陽だまりの仮面 -嘘-

第13章 失恋

バカだ……あたしは……。



恋人ごっこを花木君としてるうちに、頭では“ごっこ”だと理解していながらも

心のどこかで、自分に都合良く変換しちゃってたんだ。


花木君の優しさや


“罰ゲームです”


と言ってあたしの頬にキスした事や


温もり。



それらは全てが恋人ごっこの中の一貫だったはずなのに、あたしの中で気付かないうちに


もしかしたら………


なんて淡い期待を胸に自分都合で変換させちゃってて。


だから、好きじゃないって言われた時


あたしの頭に即座に浮かんだ言葉は







だったんだ。


振られた事を受け入れるもなにも、まさか?!って気持ちが大きくて。


……でも、あたしもバカじゃぁない。



瞬時に自分の自惚れ加減に気付き、受け入れた。


自分が振られたって事。

花木君はあたしの事なんて何とも思ってなくて、本当に、ただただ

恋人ごっこを遂行しててくれたんだって事。




ただ、それだけだったって事……。



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