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陽だまりの仮面 -嘘-

第13章 失恋

――――あれから。



あたしにキスして、あたしを振った花木君は何事もないかのように自然な笑顔を浮かべ



「じゃぁ、帰りましょうか」



そう言ってクルリと踵を返して公園から出ようとしたけれど…


あたしは、自分の置かれてる状況が全く把握出来ていなくて。

分かる事は、振られたという事実。

これは分かってた。


“好きじゃない”


この言葉が頭の中を煩いくらい木霊してたんだから分からないわけがない。






――――ただ。






……じゃぁ……




何で……キス………?






この行動の意味が分からなくて戸惑い100%。


どうしても、先行く花木君の後ろを着いて歩く気持ちになれず

その場から動けなかった。






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