
陽だまりの仮面 -嘘-
第11章 手に届くのに・・・・
花木君が悠希の隣りに居た女性の名前を呼んだ後―――――。
「久し振り、愁」
「…………お元気そうで。」
「ふふっ。相変わらずその喋り方なんだ?」
「………。」
美樹と呼ばれた女性の言葉に顔を真っ赤にさせ俯く花木君を直視する事も出来ず
ただ、聴覚だけをこれでもか!ってくらい働かせるあたしに
「琉愛!これはどういう事か説明して貰おうか?!」
いつもの如く始まった、ブラコン魂丸出しの悠希を
「ちょ、煩い!!」
「は?!煩いだぁあ?!」
黙らせようとした発言。
今の状況に思考がついて行けずイライラしながらぶつけた発言。
それが悠希を更に不機嫌にさせたらしく
「ちょい、お前来い!!」
「はっ?!ちょ、何よ!!」
グイッと悠希に掴まれる右腕。
「ちょっと離してよ!」
「帰ってこれはどういう事かみっちり説明して貰うからな」
「はっ?!」
ブンッ!と悠希の腕を振り払おうにもバカみたいに力いっぱい握られてる腕はビクともしなくって。
チラリと助けを求めるつもりで花木君を見てみれば
…………ッ、
あたしの方なんて全く見てもなくて、彼の視界は、美樹という女性を捕えて離さないままで。
そんな彼に、あたしの心は針で何度も刺されてるかのように、チクチクと痛む。
「久し振り、愁」
「…………お元気そうで。」
「ふふっ。相変わらずその喋り方なんだ?」
「………。」
美樹と呼ばれた女性の言葉に顔を真っ赤にさせ俯く花木君を直視する事も出来ず
ただ、聴覚だけをこれでもか!ってくらい働かせるあたしに
「琉愛!これはどういう事か説明して貰おうか?!」
いつもの如く始まった、ブラコン魂丸出しの悠希を
「ちょ、煩い!!」
「は?!煩いだぁあ?!」
黙らせようとした発言。
今の状況に思考がついて行けずイライラしながらぶつけた発言。
それが悠希を更に不機嫌にさせたらしく
「ちょい、お前来い!!」
「はっ?!ちょ、何よ!!」
グイッと悠希に掴まれる右腕。
「ちょっと離してよ!」
「帰ってこれはどういう事かみっちり説明して貰うからな」
「はっ?!」
ブンッ!と悠希の腕を振り払おうにもバカみたいに力いっぱい握られてる腕はビクともしなくって。
チラリと助けを求めるつもりで花木君を見てみれば
…………ッ、
あたしの方なんて全く見てもなくて、彼の視界は、美樹という女性を捕えて離さないままで。
そんな彼に、あたしの心は針で何度も刺されてるかのように、チクチクと痛む。
