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陽だまりの仮面 -嘘-

第11章 手に届くのに・・・・

悠希に抵抗してたあたしの力もその瞬間、フッと抜け




「美樹!今日は帰るわ」


「あら、残念。

また連絡してね?」


「あぁ。じゃぁな。



ほら、琉愛行くぞ!」



「……………。」




悠希に連れられるがまま、ファミレスを後にした。



ファミレスを出る最後の一歩。

もう1度…


“もしかしたら…”なんて淡い期待。



“もしかしたら、花木君はあたしの方を…”



一片の期待を胸にチラッと横目であたしが座ってた席へと視線を投げた。





―――――けれど。





世の中、自分の思うほど、甘くない。




僅かな期待を胸に自分の投げた結果



花木君はあたしの方を見る事もないまま


“美樹”を見上げ、微笑してる姿を捕えただけだった。






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