
陽だまりの仮面 -嘘-
第8章 夕陽と泪味 ②
廊下に居るであろう花木君に自分の存在を知らせようと、何か物音でも立ててみようと試みるけれど
「無駄だよ?」
「アイツも鍵締めてっから入って来れねぇし?」
あたしの背後から、口元を押さえたまま身体を動かさないように羽交い絞めする。
視界が開けた今、後ろの男が誰なのか見てやろうとほんの少し顔を右に向けあたしの後ろへと視線を流すと
――――こいつ……ッ!
あたしの視界を覆った男は
あたしの言葉を塞いでる男は
あたしの行動を妨げてる男は
「あ、今俺の顔見たっしょ?
バレちゃったかなぁ~、琉愛ちゃん♪」
昨日、あたしを生意気にも扉ドンした男。
「俺の事、覚えてくれてる?」
そう言いながら、あたし口元を押えたまま、自分に向き合うようにあたしの体を半回転させて
「俺の名前、覚えてくれてる?」
そう言いながらも、しっかりあたしの言葉を遮らんばかりに口元を左手で押えたまま
あたしの行動をもしっかり遮るために右手であたしの両手首を掴み
ガタンッ!
窓辺にあたしの身体を押し当てて
壁ドンならぬ、窓際ドンをする
この男。
「!!!」
………橘!!!!
「無駄だよ?」
「アイツも鍵締めてっから入って来れねぇし?」
あたしの背後から、口元を押さえたまま身体を動かさないように羽交い絞めする。
視界が開けた今、後ろの男が誰なのか見てやろうとほんの少し顔を右に向けあたしの後ろへと視線を流すと
――――こいつ……ッ!
あたしの視界を覆った男は
あたしの言葉を塞いでる男は
あたしの行動を妨げてる男は
「あ、今俺の顔見たっしょ?
バレちゃったかなぁ~、琉愛ちゃん♪」
昨日、あたしを生意気にも扉ドンした男。
「俺の事、覚えてくれてる?」
そう言いながら、あたし口元を押えたまま、自分に向き合うようにあたしの体を半回転させて
「俺の名前、覚えてくれてる?」
そう言いながらも、しっかりあたしの言葉を遮らんばかりに口元を左手で押えたまま
あたしの行動をもしっかり遮るために右手であたしの両手首を掴み
ガタンッ!
窓辺にあたしの身体を押し当てて
壁ドンならぬ、窓際ドンをする
この男。
「!!!」
………橘!!!!
