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陽だまりの仮面 -嘘-

第8章 夕陽と泪味 ②

そんなあたしの話に最初は興味津々で聴いてきてた砂羽も


『ふーん…まっ、いいんだけどさ?』


散々聴いた癖に、結果この一言。


…絶対。


聴いた揚句、途中から砂羽の中で


どうでもいいか。


の一言で片付けられたんだと思う。

あたしの、花木君の良さ。


だったら根堀り葉掘り聴くなよな!


砂羽にツッコみたい気持ちをグッと堪えるけど、右手は密かに握り拳。


そんなあたしへ、砂羽はストレートな疑問をあたしに投げ掛けた。




『ねぇ』


「何?」


『あんたは花木が好きなんでしょ?』


「ちょっ、そんなストレートに言うとか『照れるとこか、バカ』


「……好きですけど…」


『だったら、何で“恋人ごっこ”なんてしてんの?』


「……え?」


『“ごっこ”は所詮“ごっこ”。

なんで“恋人”の位置を狙わないの?

“恋人ごっこ”なんて、ままごとと一緒じゃん』



「…………。」


『そんな事してっと、あんたいつまでも花木の女にはなれないよ?』







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