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陽だまりの仮面 -嘘-

第8章 夕陽と泪味 ②

「おはよー!琉愛ちゃんっっ!」


「おはよー♪」


「琉愛ちゃん!!あのね?!……」



あぁ、うぜー。

朝からお前の話かよ。

てか興味ないからさっさと向こう行けっつーの。


なんて思いながらも、笑顔を絶やさずクソ木山の話を聴いてる風で全く耳に入れない技術を習得したあたし。


長年、無駄に笑顔を振り撒きつつ“良い子”を演じて来て身に付けた特技。


結構役に立つから我ながら良く習得したなと思う。



………けど




「あなたも懲りませんねぇ?」





――――――ドキン……




この声は、別。


この人は、別。




「出たな!?お前いつまで…「琉愛、おはよう」


「お、おはよう、花木君!」


「おい!お前俺を無視すんなよな!?」



花木君の声は、必ずあたしの鼓膜をどんな時でも震わせる。






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