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陽だまりの仮面 -嘘-

第8章 夕陽と泪味 ②

それらを背負うように

それらに負けないように


ほんの少し口角を上げて、優しい表情をあたしにゆっくり、ゆっくりと近付けてくる花木君は



「例えば」


「…………?」


「“こんな”罰、とかね?」




ふふっと笑って




―――――ッッ‼‼‼‼




あたしの右頬に、そっと優しく





キスをした。




その瞬間。



花木君の後ろで輝いてた、小さな小さなダイヤモンドの輝きが


何となくだけれど


更一層、強く輝いた。



…そんな気がした。







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