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陽だまりの仮面 -嘘-

第5章 キラキラ

「あの…?花木君、今までどちらに…?」


「ここに居ましたが?」


「ですよね~!ハハハ~」



自分の後頭部をペシペシ叩きながら、エヘッ♪と

必殺、営業スマイル。


だけど。




「笑って誤魔化してもダメです」



見抜かれた。

うーん…。

あの眼鏡、スコープか何かになってんのかな?



「返して貰えますか?」



なんて、下らない事思ってる場合じゃなかった!


この寒い中、ワイシャツだけになってる花木君を見て我に返る。



そうだ。

制服…!!




「ごめんなさい!!」




ペコリと頭を下げながら、早く返せと言わんばかりにあたしに右手を差し出す花木君に


両手で制服を献上。





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