
やっと、やっと…
第9章 暗い闇の中
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智己に告白されてから
ずっと考えていた
今まで智己をそんな対象として見たことはなかったけど
(あんなこと言われたら
意識しちゃうよ…)
智己の言葉を思い出すと
顔が熱くなるのが分かる
(私は、圭介と、別れたい)
このままじゃだめだとはずっと前から思っていた
(ちゃんと圭介と話そう
今日の帰り、ちゃんと話して
自分の気持ち、
別れたいって言おう)
そう決心しながら一日を過ごした
・・・・・・・・
部活も終わってもう帰りの時間
一緒に帰る時間は
そんなに苦痛ではなかった
外では圭介は普通だったから
(今なら話せる
話してもきっと、何もされないはず)
そう思い
意を決して口を開く
「・・・っあのさ、」
「んっ?」
圭介は微笑みこちらを向いた
