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やっと、やっと…

第9章 暗い闇の中



「・・っえ?」



圭介は座ったまま
膝をと手をついてかがむ私の頭を撫でながら言う




「こぼした分も全部舐めて

俺のこと好きなんでしょ?」




こんなことを言ってるのに私のことを見つめる目が優しくて
それに飲み込まれそうになる




「ほら・・・」




「――っ」




屈辱的だ

こんな、シーツにこぼれたものを舐めるなんて・・・


こんなことしたくないのに・・・





ほんとは嫌


嫌だけど…





ペロッ




苦くて変な味がする




全てこぼれたものを舐め終えて
口に溜まったものを吐き出したい衝動にかられた


だけど・・・






「飲んで?」







(え……?)





心臓がドクンと大きくなった




(そんなことまで…)





「早く飲んで」




圭介が私を見つめたまま言う




「・・・・っ」




ゴクッ




私はこんな屈辱に涙を流しながらも、言われた通り
それを飲み込んだ





気持ちが悪くて
吐き気に襲われる

(苦しい…)


涙が溢れてきた




それでも圭介はやめてくれない





「これから先

なにするか分かるよね?」




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