
やっと、やっと…
第9章 暗い闇の中
(わかる・・・けど、)
圭介は少しニヤついて言う
「唯からしてみてよ」
(嫌だ、それだけは・・・!)
そう思うと涙が溢れて止まらなかった
圭介は私を引き寄せる
「―――っ!」
(また何かされる・・・!)
そう思って目をぎゅっと瞑ると
圭介は私に優しく
目尻に溜まった涙を拭いキスをした
「・・・っあ」
そのキスは目尻から額へ
頬から耳へ浴びせられる
その優しさに私はまた
飲み込まれてしまう
圭介は私の腰に手をやり
ぐっと自分に引き寄せまたがらせる
「こうやって、入れて?」
私の顔を見上げながら圭介が言う
(そんな目で、見ないで…)
圭介の目は熱を帯びていた
私を見つめて離さなかった
「・・・っ」
私はもう抵抗しても無理なことは分かっていたから
従うしかない
私の選択は一つしかなかった
