やっと、やっと…
第9章 暗い闇の中
圭介の射抜くような眼差しから
目が逸らせない
(怖い、このままじゃ、また・・)
私は震えながら
頷いた・・・
それを見て圭介はふっと笑う
「じゃあ、わかるよね・・?」
首をかしげて言う
「また前みたいに唯を傷つけたくないんだよ・・」
圭介は私を見つめたまま言う
「え、なにを・・・」
(何を、言ってるの・・・?)
「唯が俺のものなら
自分からしてよ」
―――ッ
体から一気に
血が引くのが分かった
圭介は、
私から圭介を求めろと言う
(そんなこと、できない・・・)
「・・・できないの?」
圭介の目が私を捉える
そのとき・・・
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