
やっと、やっと…
第9章 暗い闇の中
私は今日の事をお風呂の中で考える
睨み合う二人の姿
何も言わない圭介と
圭介と別れるように言う智己
あの時のことを聞いても
気にするなと智己は言うし
(気にしないわけないよ…)
私に関することだとは分かっていた
だから余計に気になる
それに…
『あいつに何された?』
あんなこと聞くんだから
あの日のこと智己は
知ってしまったのだろうか
(圭介なら…)
圭介なら話してくれるだろうか
でも…
智己のことが関係すると
あの時のことが思い出されて
圭介が怖い
それでも最近はとても優しいし…
でも今日の圭介は…
でも、でも、
としばらく考え
私は結局、圭介に聞くことにした…
