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やっと、やっと…

第9章 暗い闇の中




玄関で智己を待つ



(話ってなんだろう・・


それに、圭介となんで喧嘩してたの?)




圭介も私と話そうとしなかったし
智己と帰る様子が分かっても
何も言ってこなかった




(本当に、何があったの??)




分からない・・




新しく買ったマフラーに
顔を埋めて考える



圭介にマフラーも手袋も
返してもらうのを忘れていた







暫く考えていると・・






「唯ごめん待たせた!」





智己が着替えて私の所に来た





「じゃあ帰ろ」



「えっでも・・」

私は圭介がまだ居るだろう
校舎の方を振り返る




「あいつは大丈夫だから・・
ほら、行くぞ」




私の手を引っ張り学校を出た





(大丈夫、なのかな・・・)




心配だったが
もう学校に戻れる雰囲気ではなかった





「・・ごめんいきなり帰るとか言って」






「私は大丈夫だけど・・・
圭介は?」






智己は黙り込んで
前を見据えたまま歩く






「・・あいつは」






暫くして智己が口を開く







「・・唯、正直に話して」






突然智己は立ち止まり
私の方に向き直る






「・・どうしたの?」


















「・・・あいつに何された?」













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