テキストサイズ

そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

10分くらいで、高橋さんはシャワーを浴びてきた。


「有難う~少し目が冴えてきた~!」


バスタオルを肩に掛けて、ジーンズを履いていたが、上半身は服を着てなかった。


「ちょ!高橋さん、早く服着てよ。」


何かこっちが、恥ずかしいじゃん!


目を背けながら言うと


「な~に!宮脇ちゃん、気にしてんの~?」


ニヤニヤしながら、寄って来る。


「ちょ!何よ!止めてよ!」


後退る私に壁際まで、追い詰めて来た。


「高橋さ…んっ!」


思わず叫びそうになると、口を手で塞がれて


「しぃ~。柴多さんを起こしちゃうよ…。」


耳元で、囁かれる。


「えっ…。」


手は離されたが、明らかに壁と高橋さんにサンドイッチ状態。


シャワーを浴びた熱が仄かに伝わり、まだ濡れてる髪からはシャンプーの香りが鼻をくすぐる。


ドックン…ドックン…。


自分の鼓動が強く鳴るのがわかる。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ