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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

だからと言って、いきなり私のアパートって…柴多だって来るの始めてだよ。


呑気に鼻唄を歌う高橋さん。


不満一杯に、表情に表れてる柴多。


対象的な二人。


何か、第二ラウンドとかにならないよね?


内心ドキドキしてる内に、アパートに着いてしまった。


「二階なんで、響くから足音気を付けて。」


「は~い!」


私が住んでるアパートは、見た目がお洒落な造りが気に入っている。


六世帯だけ入居の小さなアパート。


住んでる人たちには、時たま出会い挨拶程度しかしないが、同じ世代が多そうだった。


ドアの鍵を開けて、中に招く。


「狭いですが、どうぞ。」


2Kの部屋は独り暮らしには充分な広さだが、男二人入ると狭く感じるな。


モノトーン調の部屋は、余り女性らしく感じさせない。


予想通り、高橋さんは


「宮脇ちゃんらしいよね…カッコイイ部屋作りだわ~。」


「どうも!」


誉め言葉として受け取りながら、コップやお皿を用意する。 


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