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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

酉善に到着すると、テーブル席で高橋さんが


「席を温めておきましたよ~!」


と、既に何杯か飲んでいた。


「お待たせしました!」


嫌味を込めて、言ってみたが


「大丈夫~!案外早かったね!」


何て言ってのける始末。


「二人共、何から飲む~?」


高橋さんがメニューを取ろうとしたら


「おっちゃん!生中2つ!後、つくね!」


柴多が私の分まで、注文した。


「あれあれ~慣れてるねぇ~もしかして良くくるの?」


「はい…俺たちの行き付けなんですよここ。」


「そうなの~凄~い!偶然にも入っちゃった!何がお奨め?」


ニヤニヤ話す高橋さんに、柴多は


「やっぱり焼き鳥ですかね。詞はつくねが好物ですけど。」


妙に柴多が、突っ掛かって見えるが、高橋さんは然して気にして無さげに


「宮脇ちゃん、つくね旨いの~!」


「う…うん。」


何か、背中に汗かいてきたよ!


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