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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

ビルの閉店時間で、ようやく落ち着く。


早番の人まで最後まで、残る羽目になってしまった。


「すみませんでした。」


私が頭を下げると


「え~!謝る事は無いよ!途中パニックだったけど…久々楽しかった!」


「バーゲンとは、明らかに違うしな。」


「女性客まで試着してくって、不思議だったし~。」


うっ!皆、優し過ぎ!


泣きそうになりながら、


「有り難うございました!」


頭を下げると


「雑誌の件…説明してくんない?」


ちょっと強張った声で、聞いて来たのは…柴多だった。


そこまでは、話してなかったから機嫌損ねちゃったのかな?


「あっ…それは…。」


「柴多、らしくないな!俺から説明するから。」


空気を察してか、店長がフォローに入ってくれた。


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