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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

「店長!」


やっぱり、経緯(いきさつ)知ってたんじゃん!


「高橋さんから、宮ちゃんを撮影に連れて行きたいって打診された時、もしかしたら彼女も撮影するかもしれないとは言ってたんだ。宮ちゃんは、そこまでは知らせておかなかったけど。」


「そうだったんですか~!」


「高橋さんが、宮ちゃんにはサプライズだからって。」


店長は笑ってるけど、結果この状況だ。


確かに売上は上がるかもしれないが、一過性に過ぎないんじゃないだろうか…。


「ゴメン…柴多。皆の仕事に支障きたすよね。」


高橋さんが仕組んだ事とはいえ、私も考えが甘かったと思い反省する。


「そうじゃなくて…。」


「え?じゃあ、何?」


柴多を見ると、何か物言いたげな顔をしている。


「柴多…。」


「店長~精査終わりました~!」


「おぉ!凄い、売上っ!正に宮ちゃん効果だね!」


「そんなにですか!」


私は売上確認を見に走り寄って行ったが、その背中に投げられてた柴多の視線を気にしない様にしていた。


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