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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

「マジ!知らないよ!聞いてないし!」


「これですよ!」


野上ちゃんが雑誌を見せてくれた。


「なっ…。」


そこには確かに、高橋さんと撮影した作品だった。


でも、こんな事になるなんて、考えてもみないじゃん!


「あ…有り得ない…。」


ワナワナしてる私に、野上ちゃんは


「えっ!でもこの宮先輩、めちゃめちゃカッコいいし、綺麗じゃないですか~。何かメンズも女性が着れちゃいそうだし、絶対に興味持ちますよ!」


「へっ…そう思うんだ。」


野上ちゃんの感想が、衝撃的だった。


「とにかく…売り場に…。」


自分を落ち着かせて、従業員控え室を出ようとした私に、野上ちゃんは


「宮先輩~!後でサイン下さいね!」


と、楽しそうに言うのだった。


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