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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

乱れた服を畳み直しながら話していく


「なんて事は、ないよ~!見学させて貰って、最後はウチの服のコーディネートしたんだ!」


「コーディネート…誰に?」


「えっ!」


そんな事聞かれるなんて思わず、驚いて柴多を見ると、表情が妙に固い気がした。


「あっ…高橋さん…だよ。」


「高橋さん?上手くいったの?」


昨日の夢の世界が頭を過り、テンションが上がっていく。 


「うん!それが高橋さんって案外凄くってさぁ~!ちょっと見方が、変わったよ!」


「…そう…良かったな。」


今日の柴多、何か変だな?


「柴多…体調でも悪いの?元気無くない?」


すると苦い顔をして


「嫌な予感がしたんだよ…。」


「へ?」


本当に大丈夫かな?


「ゴメン…ちょっと在庫見てくる…。」


その時、まだまだ事の重大性なんか解りは、しなかった…。

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