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そして僕等は絡み合う

第5章 南野 昴の場合

正直なところ宮脇さんお彼氏より、東さんの態度の方が気になってしまう。


「宮脇さん、彼氏いるんすね〜。高橋さんと仲が良いから、このまま付き合うのかと思ってましたよ〜!あはははぁ〜」


まぁどんな理由であれ、東さんと話せるきっかけが出来たのは喜ばしいことだと、一人でハイテンションになっていると


「付き合わないと思います!」


らしくなく東さんは強めの語調でそう言って、気のせいだろうか少し涙目になっているようだった。


ドッキン!ドッキン!


どうしたものか…
乙女心とは難しいいと、職場の営業課長も言っていた。


せっかくここまで話せたのに、下手なことを言って、無駄にしたくはない。


そこで俺はナイスアイディアを思いついた。


昨日から冴えているぞ、俺ぇ〜!


「東さん!アパートの皆でバーベキューしませんか!昨日男三人で今度はアパートの皆んなで飲もうって言ってたんすよ!」


「え…皆で、ですか?」


「はいっ!きっと盛り上がると思います!」


まだ誰一人として、予定を把握していないのに俺は勝手に東さんに約束をしようとしていた。

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