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そして僕等は絡み合う

第5章 南野 昴の場合

東さん、どうしたんだろう?


俺は心配になっていてもたってもいられなかった。


「大丈夫ですか?顔色が良くないですが?」


「あっ!はい…大丈夫です」


東さんは一瞬驚き、直ぐに俯いてしまった。


こんな仕草も可愛らしい~!


心配しておきながら、東さんの可愛らしさにいちいちときめく俺のソウル!


一人で勝手に盛り上がっていると…


「あのお二人…本当に仲がよろしいですよね」


東さんは震える声で、小さく呟いた。


「高橋さんと宮脇さんすか。ですよね!美男美女でお似合いですよね!付き合っちゃえば良いのに~!ははははぁ~!」


そして、人見さんと西垣さん。


俺と東さんがくっつけば、このアパートでベストカップルが3組も生まれる。


なんて素晴らしいアパートなんだぁ~!


心の中で勝手に妄想が出来上がっていく。


その時ーーーー


「宮脇さん…彼氏さんいらっしゃいますよ…」


喉を詰まらせた感じで、東さんが言ってきた。

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