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そして僕等は絡み合う

第5章 南野 昴の場合

嬉しさの余り大きな声で挨拶をしたくなったが、それで何回か叫ばれたから、ここは慎重に行動に移す。


東さんの背後に忍び足で近付いて…


脇を抜ける様にそっとゴミを持った手を伸ばし…


「おはようございます。今日もお早いですね」


東さんにだけ聞こえる様な小声で話し掛けた。


我ながら今日は上出来だ!


そう思った瞬間…


「きゃぁっ!」


またしても叫ばれて、更に東さんは数センチ身体が飛び跳ねた。


ガガガァ〜ン〜!


この作戦も失敗か…。


でも毎度の事だから、いちいち気せず、今は目の前の東さんとレッツトーキングだ!


持ち前のポジティブ精神で、直ぐに気持ちを切り替えた。

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