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そして僕等は絡み合う

第5章 南野 昴の場合

一気に話して喉が渇きビールを勢い良く呷っていると、電話が終わった高橋さんが隣の部屋から戻ってきた。


「24時間、忙しんですね~!モデルも体力がいる職種なんですね!」


ついこないだまでだったら、チャラい職業だと思っていただろうが、高橋さんのお陰でイメージが変わった。


まぁ…モテない男の僻みでもあったんだが…
はははは~!


「ん~普段はね~そんなでもないんだけど…今ちょっとプロジェクトぽいことしててね~」


携帯を無造作にテーブルに放りながら、高橋さんは冷蔵庫に飲み物を取りにいく。


「プロジェクト?もしかして…あのHPも関係あるんですか?」


難しそうな話しに人見さんが興味深気に食いついた。


流石、プログラマー!
俺には付いて行けそうにない次元だろう!


「う~ん…まぁ~そんな大した事じゃなくってね…ちょっとだけ海外に行くだけなんだよね~二人とも次は?」


おぉぉぉぉっ!
海外!
まるでハリウッドスターみたいだ~!


俺のテンションは更に急上昇する。


「あ…頂きます…」

「勿論です!!」


高橋さんはチューハイを両手に持って、ポスターの撮影さながら格好良く微笑んだ。


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