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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

「ゆだっ!」


委ねろって~!?


「撮影入りま~す!」


スタッフが叫ぶと、目の前が眩しく光った。


フラッシュだ。


「宮脇ちゃん、先ずは正面向いて…。」


あぁっ!
訳解らないけど、高橋さんの言う通りにするしかない気がする。


「次は、少し斜めに視線を上げて…。」


カチカチのまま、身体や視線を動かしていく。 


「俺の方見て…肩越し見詰めて…。そう次は喉元…。」


多分、私の様子を見ながら、的確に指示してるのか解る。


「次…目を見て…。」


私は、自然と高橋さんと目を合わすと…そこには見たことない、真剣な眼差しがあった。

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