テキストサイズ

そして僕等は絡み合う

第3章 西垣 静湖の場合

ゾクリ…。


何だろう…人見さんのこの余裕は…お金もあるし……
あぁ!こないだ観たヤクザ映画で、こんな料理屋出て来たかも!


私、売られるのかっ!?


基本的にオタク脳な為、一気に妄想が広がった。


目の前の鉄板で、シェフが見事な手捌きで肉や素材を焼いていく。


匂いだけでもヨダレが出そう…なのに、テンションの低さと緊張で、霜降り和牛どころじゃない。


「西垣さん…食前酒は?」


「食前酒……任せるわ。」


お酒な気分でもないわよ。


あぁ…これが高橋さんとだったら…どんなに素敵かしら…。


勝負下着でキメて、酔った振りして迫るのに…グスン…。


更に妄想が、暴走してきた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ