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そして僕等は絡み合う

第3章 西垣 静湖の場合

「はい?そんなの私が~」


「私が?」


勝つに決まってると言いそうになったが、私はマヨピョンの曲を知ってるのは怪しいわよね…。


「わ、私が!マヨピョンの曲なんか知るわけないでしょ!他の曲にしてよ!」


人見さんは、私をジッと見て


「…分かりました…。」


ほぅ~良かった…


「自分が先に歌えば、だいたい解るでしょう。難しい曲では、ありませんし。」


「ぬなっ!!」


そして…人見さんは、戸惑う私を無視して歌い出した。


「ぴょんぴょん♪今日も天気だ~♪」


開いた口が塞がらない…人見さんは表情は変わらないが、声のトーンは高くして見事に歌い上げていく。


「マヨピョ~ン♪」


フィニッシュまで、完璧に歌った…。


で、でも本家本元は私なんだから~男の人見さんなんて…げっ!


「95点ですか…まあまあですかね。」


これって…結構イケてたって事?


「はい…次は西垣さんの番です。」


そう言って、マイクを突き出された。

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