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そして僕等は絡み合う

第3章 西垣 静湖の場合

そして…熱々のかき揚げとお蕎麦をお摘まみに、ビールで乾杯をした。


「うまっ~宮脇ちゃん!揚げ立てサクサク~だよ!」


「ズズッ…そりゃどうも…ってか、光熱費節約したいんでしょ!」


「まだ、言ってんよ!じゃあ、壁ぶち抜いて一部屋にしちゃう?」


「出来る訳ないでしょ!」


私は蕎麦を啜りながら、二人のやり取りを傍観していた。


冗談みたいに言ってる高橋さんに、真剣に突っ込む宮脇さん…漫才みたいだがきっと本気…。


宮脇さんが、高橋さんを苦手なのも伝わる。


私は、嫌いじゃないのになぁ~!


「そう言えば、西垣さん用事あったんじゃないの?」


ついでに作った大学いもを美味しいなぁ~と思っていたら用件を聞かれた。


あっ!そうだったよ!


「モゴ…あにょですね~宮脇さんにコーディネートして貰いたくて…。」


「私に?」


「実は…ゴッホ…ですね…。」


喉に引っ掛かったいもをビールで流してから、経緯を説明し始めた。 

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