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そして僕等は絡み合う

第3章 西垣 静湖の場合

「人見さん…マヨピョンのチャットもするの?」


カタカタカタ…


「しますよ。」


カタカタカタ…ひたすらキーボードを叩いてる。


「ふ~ん…ハンドルネームは?」


「本名を文字ってるだけです。」


本名…人見って珍しいから、分かると思うんだけどな…。


でも『ヒトミ』と名乗る人居ないし…。


人見さんは、私を無視してチャットを続けていた。


…帰ろ……ん?何しに来たんだっけ?


何だか面倒臭くなった…今日は、もう寝よう…。


「お邪魔しました。」


「…はい…。」


カタカタカタ…。


何よ…結局、マヨピョンなのよね…。 


そんな幻想や妄想を追っ掛けてたら…あっという間にオッサンになってるんだからね~!


心の中で捨て台詞を吐いて、ドアを開けようとした時…


「西垣さん…今度食事に、行きませんか。」


「はい?」


誰が、誰とよ?

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