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そして僕等は絡み合う

第3章 西垣 静湖の場合

宮脇さんが、なんとか押し離そうとしているけど、高橋さんはビクしない。


彼氏がいても、お構い無しなの!? 


何でそこまで、宮脇さんに拘るの?


「ん…んん…あっ…。」


眉間に皺が寄ってるけど、声は色っぽく聞こえる…。


「…つか…さ…。」


高橋さんは、顔を動かしながら、彼女の名前を吐き出す。


な…。


無理だ…入れない…。


二人の間じゃない…高橋さんの心に入る隙がない…。


泣きそう…。


ここで飛び出したら、驚くかな…何て。



でも、いつまでもここで立ち尽くしてるのもな…。


「ちょっと…本当に、離して!」


宮脇さんは、こっちの方を見ながら必死で高橋さんに小声で言っていた。



「どうしたの~そんなに必死になって。」


楽しそうに、ニヤニヤしてる。


「だって…西垣さんが…。」


「あ~西垣さん。」


私はようやく、姿を表す事が出来た。

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