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そして僕等は絡み合う

第3章 西垣 静湖の場合

「こんばんは…。」


「西垣さん…これは…。」


泣きそうな顔な宮脇さん…高橋さんは特に変わらない表情だった。


この光景…どっかで見たな…。


あぁ…高橋さんが、引っ越して来た時だ。


振り出しに戻った感じ…てか、振り出しもなかったのかも…何も進んじゃいない。


「お邪魔しました…。」


下を向いて、外に出ようとしたら


「西垣さん!」


高橋さんが、声を掛けてきた。


ドッキン!


こんな場面見せつけられても、トキメいちゃうよ。


「は…い…。」


高橋さんは、満面の笑顔で


「今日、お疲れ様~!人見さんマジ、カッコ良くなるよ~!」


なっ!
何故ここで人見が出るんだ!?


「分かりました!」


悔しさを飲み込んで、私は急いで外に出た。

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