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そして僕等は絡み合う

第3章 西垣 静湖の場合

目の前に差し出された名刺を私は両手で受け取り、ニッコリ微笑んだ。


「ここの事務所、高橋さん以外も所属されてるんですか?」


「はい、後数名…みんなモデルですが。」


優しく微笑まれるが、目がなにかを見透かすみたいだ。


う~ん…この人に、マヨピョンを解るかしら?


「モデル…オンリーですかね…。」


「基本的には…。」


「新しい分野に取り組む予定とか?」


「解りません…社長次第なんで。」


「次第…。」


「何か?」


私が何か伝えたいと察したのか、ジッ見て伺っている。


高橋さんをチラリと見ると、真剣な顔で宮脇さんと話をしていた。


言うんだ…あの世界に入るには、これしかない。


「ね…ネットアイドルで、お奨めな子が居まして!新しいジャンルとしてどうかなぁ~って!コスプレが得意なんで、色んな服も着こなしちゃいますよ!」


「コスプレ…何か他のタレントと、キャラ被ってませんか?」


うっ…そんな事言ったら腐る程、居るしぃ~!

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