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そして僕等は絡み合う

第3章 西垣 静湖の場合

小一時間程したら、車が駐車場に入った。


「到着しました。高橋さんを起こして貰えますか。」


「あっ!はい!高橋さ~ん!着きました~!」


モゾモゾしながら、高橋さんは身体起こした。


「ふあぁ~…眠ぃ~。」


王子が、目覚めたわ!


そうか…明けまで撮影なら、寝たかったよね。


なのに人見さんの頼みを訊いてあげるなんて!


やっぱり高橋さん、素敵~!愛してるぅ~!!


今日一気に仲を縮めるんだ!…と、意気込んでみたものの…現実は意地悪なんだ…。





「宮脇ちゃん!えっら~い!間に合ったじゃ~ん!」


「いきなり呼び出して、何なのよ!」


ガーン!宮脇さんが居る!


昼ドラだって、波乱万丈じゃないと視聴率高くならないものね…。


「期待してるよ~ん!」


高橋さんは、宮脇さんの肩に気軽に手を乗せる。


「なっ!変なプレッシャーかけないでよ。」


宮脇さんは、特に気にしてない様子…。


「やっぱり…あの二人付き合ってんの?」


人見さんの一言にイラッとする。
だいたいアンタがぁ~!


「違うわよ!」


冷たく突き放した。

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