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そして僕等は絡み合う

第3章 西垣 静湖の場合

「可愛い…じゃん…。」


結構まともだったプレゼントに、思わず呟く。


キャッチャーを外して、鏡を見ながら着けてみる。


耳たぶに沿って、ハートと星が並んでジルコニアが眩しく光っていた。


トックン…。


人見さん…マヨピョンの為に…選んだんだ…。


想像すると、イメージ湧かないけど。 


「てか、マヨピョンのプライベート様にって事だよね!かぁ~!本気かいっ!」


マヨピョンが羨ましく思えた…マヨピョンは自分なのに…。 


マヨピョンだから、皆が集まった。


必死にジャンケンして、必死手紙書いて、必死にプレゼント渡して…。


こいつら、マヨピョン居なくなったらどうすんだろ…。


きっと次の特別を探し出す…だから、世の中吐いて捨てるほど名ばかりのアイドルがいるんだ。


たまたま当たれば、ラッキー!


ただの運でしかない世界。


落ちるときは、一気に落ちる…。


だからかな…高橋さんに異様に憧れるのは…




私を高く、引き上げて欲しい…。

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