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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

自分の服を来て、部屋に戻ると柴多が簡単に、ご飯を用意してくれてた。


「凝ったモノは作れないから適当だけど。」


照れ臭そうなに話す柴多が、新鮮だった。


つくづく自分が、周りを見てなかった事に気付かされる。


「有難う…。」


「ドライヤー使うだろ。」


差し出されたドライヤーを受け取る。


「有難う…。」


「ぷっ!詞~なに畏まってんの!らしくないぜ!」


らしくない…。


今の私は、自分らしくないのか…。


チクン…と、胸の奥を刺す。


「はは…何だろうなぁ~。緊張しちゃって!」


「ははは…そっか、食べようぜ!」


「うん…。」


それでも、柴多は優しく笑ってくれるんだな…。

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