テキストサイズ

そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

シャァァ…。


お湯を顔に当てながら、昨晩の事が呼び起こされる。


柴多は本当に、優しかった。


だけど私の身体は、柴多を受け入れる状態じゃなくて…全然ダメだった。


「ごめん…柴多…無理だよ。」


「大丈夫だよ…楽にして…詞…。」


謝ったけど、根気で柴多は私を最後まで持っていって…事が終えたら、夜中の3時になっていた。


「はぁ…何であんなに頑張れるんだろ…。」


自分の身体を改めて見る。


幼児体型みたい…ガリガリだし、色気を全く感じない。


でも柴多は、こんな私を『女性』として、大事に扱ってくれた…努力しよう…。


柴多を好きになる様に…愛していける様に…。


胸の奥の痛みを…消していける様に…。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ