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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

柴多は、上半身を起こして側にあったジーンズを履いてベッドから出た。


タンスを開けて、上にシャツを羽織る。


広い背中、長い脚…いつもの柴多だけど、何か遠い。


「詞!とりあえず、これ着なよ。」


渡されたのは、大きめのシャツ。


「タオル置きに行くからさ。」


そう言って、お風呂場に行った。


私は、渡されたシャツに腕を通すと、長身の私でもブカブカだった。


「やっぱりメンズってデカイんだな…。」


「詞~着た?」


閉めたドア越しに、聞いてくる。


昨日、抱き合ったのに、こうゆうところは気を使ってくれるんだ。


高橋さんなら入って来ちゃいそう…あっ…関係ないじゃん。


「うん…有り難う。もう着てる。」


「入るな!お湯調整しておいたよ。」


「サンキュ…。」


柴多は本当に、優しいな。


でも…悦びより、罪悪感が湧くのは、柴多へのコンプレックスだからかな? 

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