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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

「お疲れ様~!」


一応、缶ビールで乾杯し、お互い一口飲んで…沈黙。


うっ…いざ話そうと思うと緊張する。


気にしてくれてか、先に沈黙を破ったのは、柴多だった。


「で…店を辞めるか、どうか…だろ?」


ストレートに、本題に入る。


「うん…本当に辞めるの?」


「まだ、確定じゃないよ。」


「理由は?」


柴多は、缶をテーブルに置いて


「荒木…個人で店を開くって言ったろ。」


「荒木?うん…。」


そう言えば、こないだそんな話を


「前から、そん時は一緒に店をやらないかって誘われていたんだよ。」


「え!一緒にやるの?」


「今、検討中だけど…そんな返事を待たせる事も出来ないから。もし辞めるなら、年内中になる。」


そんな事…考えた事なかった


「うそ…。柴多いなくなっちゃうの…。」

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