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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

「高橋…さん、離して…。」


細っちい私の身体は、高橋さんにすっぽり包まれる。


お互い浴衣で、体温か妙にリアルに伝わってくる感じがした。


「詞…今日マジで綺麗だったって~。自信持てよ…。」


ドキンッ!


「なっ、何よりいきなり。」


高橋さんの言動も行動も、訳が解らない。


頭がパニックになってるのに


「詞…柴多さんが好きなの?」


えっ!?
これさっきも、リバースバージョンで聞いた様な?


「どちらにしても高橋さんには、関係ない!」


「そっ?どちらにしても、詞が欲しいんだけど。」


はい?


『欲しい』って?


「意味が…解らないよ…。」


「じゃあ…教えてあげる…。」


「教えてって…ちょっ!スト~ップ!ストップ!」


明らかに高橋さんは、キスしようとしてた。


「やだよ!」


「私たち、何でもないじゃん!」


そうだよ!
付き合ってもないのに、ホイホイ簡単にキスするな!

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