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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

「なっ!」


カァ~と顔が熱くなる。


頭にくる!


「本当に高橋さん何なの!私にも柴多にも突っ掛かって!嫌がらせにも程があるよ!」


高橋さんは、目付きを細め


「嫌がらせ?そ~だねぇ~。ちょっと意地悪したいだけだよ。」


意地悪ぅ~!?
馬鹿にしてるんだ!


「何でよ!」


「宮脇ちゃんが気になるから…。」


「なっ!また、からかって!」


高橋さんは、私の目線に合わせて顔を近付けジリジリ寄ってくる。


「ちょ…高橋さん…。止めてよ。」


なっ、何なのよ…。


見詰める視線が、撮影の時の様に艶めいて、つい目を奪われる。


浴衣のから見える鎖骨と胸元が妙に色っぽい…。


ドックン…心臓が高鳴る。


「高橋さん…。」
「宮脇ちゃん…。」


気付けば高橋さんの顔が、鼻先が触れそうなくらい至近距離まで寄っていた。 

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