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砂漠の月、星の姫~road to East~

第1章 第一夜【砂漠へ~road to oasis~】

 もっとも、この国の人々はいにしえからアッラーを信じているから、仏教徒の自分が願ったところで、叶うものかどうかは判らなかったが。この際、そんなことはどうでも良かった。
 もし、淳一に逢うことが許されないのならば、せめて安らかに死ねますようにと、光香子は願った。淳一と二人で来ようと約束していた砂漠で死ねるのなら、光香子は何も思い残すことはない。

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