テキストサイズ

砂漠の月、星の姫~road to East~

第2章 第二夜【国境の月~road to east~】

 恐らく、男もタリムと同様に、タリムの中の孤独の匂いを鋭い嗅覚でかぎ取ったのだろう。
「あれは―圧巻だった。今までの自分の信じてきたもの、価値観といったものがすべて覆されるほどの衝撃を受けた。たとえ何をしようが、誰を信じようが、自然の脅威の前に私たち人間は、あまりに無力すぎる。そのことを嫌というほど思い知らされた」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ