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砂漠の月、星の姫~road to East~

第2章 第二夜【国境の月~road to east~】

 男の言葉が皆まで終わらない中、タリムは男に飛びかかっていた。懐から出した懐剣を両手に握りしめ、渾身に力を込めて男に向かっていったのだ。
 しかし、生命がけの一撃もあっさりと男にかわされた。タリムは一瞬の中に男の逞しい腕に抱き込まれ、逆に細腕をねじ上げられる形になってしまった。
「何故、殺した? 罪なき人々を巻き添えにした?」

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