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砂漠の月、星の姫~road to East~

第1章 第一夜【砂漠へ~road to oasis~】

 彼は、砂漠へ行くのだという光香子の言葉を冗談か何かだと思ったらしい。笑って、肩をすくめていた。
―そう言えば、あの若いフロントマンは淳ちゃんに似てたっけ。
 光香子がこの国の言葉を流暢に話すので、彼は少し驚いているようだった。
 ふと、そんなことを考える自分に、つくづく未練がましい女だと自分に嫌気が差す。そう、淳一との別離は他ならぬ自分が決めたことなのだ。

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