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身代わり妹

第14章 誕生

「痛ぁいっ、痛っ、もう嫌っ‼︎ 」


俺は美優の腰を少し強めに摩る。

あれから4時間。

段々と間隔が縮まってきた。


「10分間隔だね。今のうちに病院行こうか」

母の言葉に、美優と顔を見合わせ頷く。


風呂上がりだった美優は、もう既に汗だくになっている。

涙でぐしょぐしょの顔は、かなり疲れているように見えた。



「美優、ちゃんと水分取れよ」

ペットボトルにストローを付けて渡す。


美優の入院セットも持った。

カメラも持った。


いよいよ……だ……。


俺は汗ばむ手でハンドルを握った。



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