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身代わり妹

第14章 誕生

「この辺、トントンってしてみて?」


言われた通り、美優のお腹を軽く叩く。

グーっと美優のお腹の皮膚が、歪な三角形に盛り上がった。


「これ、足だよ。捕まえると引っ込むの」

捕まえたっと言いながら、美優はその突起を掴む。

スッと消える突起。



「すげーっ! 今度俺っ」

子供みたいにはしゃいで美優のお腹を軽く叩く。

先程より少し離れた所にまた突起が現れた。


「捕まえたぁっ!」

突起を優しく摘めば、中でビクッと反応して突起が消える。



「すげーな、生まれる前から一緒に遊べるじゃん?」

「うん。でも、お風呂の時限定だけどね」

「もう一回!」

苦笑いの美優。


俺はしばらくはしゃいで遊んでいた。

かなりデカイ声を出していたらしく、

「凌太、うるさい!」

母親の怒鳴り声に一喝されて渋々風呂から上がった。




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